「行政書士の勉強をしているが暗記がなかなかできない」
「暗記はかなりしているが得点が伸びない」
上記のような悩みを抱えていませんか?
暗記だけで受かる試験なら一定の勉強時間に達すれば合格できそうですが、実際はそうではなく、何回も受験する人もいるという事実があります。
過去問を完璧にすれば合格ラインには達する試験ですが、暗記の質が悪いと基本的な論点でケアレスミスをして、なかなか安定して合格点を取れません。
ただ過去問を繰り返していても理解度が浅いと得点力が上がっていかないでしょう。
そこで本記事では、行政書士は暗記だけで受かるのか、という疑問に関して自分なりの見解を述べつつ、暗記の質を高めるための勉強法について紹介いきたいと思います。
ライター情報
本記事は法律初学者から1年で一発合格した筆者が執筆しています。
目次
【結論】行政書士試験は暗記だけで合格は難しい
結論から言うと、行政書士試験は暗記だけで合格は難しいです。
その理由を順に説明していきます。
過去問の丸暗記だけでは受からない?
よくある質問で行政書士は過去問の丸暗記だけで受かるのか?というものがあります。
過去問の丸暗記だけで受かる人もいると思いますが、個人的には難しいと考えています。
過去問だけだと合格ラインのぎりぎり付近までしか得点力が伸びないですし、過去問と同じ問題が出題される可能性は低いです。
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同じ論点が形を変えて出題される
過去問と同じような問題が出題されたとしても微妙に問い方が変わっているので、暗記だけだとその変化に対応できない可能性があり、ケアレスミスを連発してしまいます。
そうしたひっかけにしっかり気づけるように暗記に頼らない学習が必要となります。
結論だけを覚えていると間違える可能性が高くなる
結論だけを暗記して覚えていても行政書士試験の問題の出し方によっては間違える可能性が高くなります。
特に憲法の判例問題が典型例なのですが、合憲か違憲かだけを覚えている時は、問題文でその判例の理由付けや判旨、事例の内容を微妙に変わってる場合に、その違いに気づかず正誤判定ができないです。
日頃から結論の暗記だけをするのではなくて、その理由なども含めてしっかり理解していくことが大事です。
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過去問にない未知の問題が出題される
行政書士試験は過去問にない問題が多く出題されます。
そんな時に解いたことがない問題だから解けないと諦めるのではなく、制度趣旨から選択肢を絞っていくことが大事で、これは暗記だけの勉強法ではできない解答プロセスです。
日頃から「この条文はどういう目的で設けられているのか」、「どういった人を救済することを想定しているのか」といったことを意識しながら学習するだけでも理解は全然変わってきますし、応用問題にも対応できるようになります。
行政書士試験の暗記だけの学習を改善するには?
過去問を解く時は答えだけでなく理由も思い出す
過去問を解く時は答えが合っているかないかだけではなく、その理由もしっかり思い出せるかをチェックしましょう。
また、過去問を解く際は周辺知識も同時にチェックしていくと未知の問題にも対応しやすくなりますので、解答の説明文は全部読むようにしたいところです。
具体的には、問題の理解度に応じて、〇△×といったようにチェックしておくと復習がしやすくなります。
過去問の使い方については下記の記事をご覧ください。
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制度趣旨とともに暗記していく
前述の通り、制度趣旨を理解しておくと応用が利きやすいので、ぜひ暗記しておきましょう。
行政書士の参考書・基本書を選ぶ時は制度趣旨もしっかり記載されているものを選んだほうがいいです。
すでにお使いの参考書・基本書にそうした記載がないならネットで調べるようにしてみましょう。
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定期的に模試・答練を解く
定期的に模試・答練など解いたことのない問題を解いてみることで自分の本当の得点力がわかります。
暗記に頼り、生半可な理解だと基本論点でケアレスミスを連発するはずですので、そこでしっかり復習したり、勉強方法を改善したりするようにしましょう。
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行政書士通信講座を受講する
独学では行政書士試験の範囲をしっかり理解していくことが難しく、どうしても暗記だけの勉強になってしまう、という人は行政書士の通信講座受講も検討してみましょう。
講座を受講すれば、理解がしやすいですし、質問が自由にできるので、疑問点もすぐ解消するでしょう。
独学だと意識せず暗記頼りの勉強になりがちで、間違った覚え方、理解のまま知識だけが増えていくとますます合格が遠のいていきますので、独学に限界を感じたらすぐ行政書士通信講座の受講したほうが合格への近道です。
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【科目別】行政書士試験の暗記のポイント
本章では、行政書士試験の暗記のポイントを科目別に説明していきます。
憲法
行政書士試験の憲法は条文問題が割合的に多いので、暗記だけで対応できる問題も多いです。
しかし、前述の通り、判例問題は合憲か違憲かだけ暗記しても対応できないので、判例の元となった事例の流れ、判旨・判決理由なども含めてしっかり勉強する必要があります。
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民法
行政書士試験の民法では、家族法・相続法は条文そのままに出題されることが多いので暗記だけで対応できますが、それ以外は様々な事例に形を変えて出題されることがあるので、応用力がないと基本論点でもミスる可能性が高くなります。
また、記述では事例に条文をあてはめる必要があり、単に暗記だけだとあてはめる条文が何なのかすら思い出せない可能性があるので、やはり理解を深める努力が大事です。
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行政法
行政書士試験の行政法は全般的に条文を元にした出題が多いので、暗記だけでも対応しやすいです。
条文を一字一句覚えるくらいの勢いで暗記すれば得点力が安定するでしょう。
しかし、判例問題や記述問題もあるので、やはり行政法も暗記だけでは満点近く取るのは難しいです。
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商法
行政書士試験の商法は条文がそのまま出ることが多いので、暗記だけである程度対応できます。
しかし、出題範囲が広く、条文数も民法より多いので、条文すべて暗記するのは現実的ではありません。
2~3問程度を目標得点とし、ほどほどの勉強量に抑えるのが大事です。
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一般知識
行政書士試験の一般知識は、毎年出題内容が大きく変化するので、対策が立てづらい科目ですが、個人情報保護法関連は出題されやすいので、関連法律の重要条文を暗記しておきましょう。
時事問題は暗記しているどうかだけで正解できるので、時事ネタをまとめた本などを一冊買って目を通しておくことをおすすめします。
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【口コミ・評判】行政書士は暗記だけで受かるのか?
【行政書士試験まで残り34日】
暗記ベースでやろうとする人はいつまで経っても合格出来ない気がする。『義務教育脳』と自分は呼んでいますが、学校の試験を暗記だけで何とかしてきた人は、理解力で解くという事を分かっていない気がする。
結果いつまでも法律系の資格に合格出来ないです。 pic.twitter.com/cVjNVtc1T7
— 呉 宗俊(くれ むねとし)@行政書士 (@kure_munetoshi) October 9, 2018
行政書士の資格は取ろうとはおもっているけど、最近の出題傾向はけっこう凝っている。暗記だけでは無理そう。
— 匿名希望の不動産屋さん (@matifudob) April 5, 2011
【行政書士資格取得に向けて勉強中_1ヶ月経過】
気付き[問題のパターン] ????
・問題のパターンは大きく2つ
A暗記だけで解ける
B理解が必要
>Bも2パターン
B-a暗記だけで他の選択肢を外せて正解が一つに絞られる
B-b暗記だけでは2-3の選択肢が残りるので、最後は思考が必要
➡️B-bは非常に少ない— kondohjp/【技能実習生の送出し機関】外国人人材紹介+行政書士+理学療法士 (@kondohjp) May 1, 2020
以上のように行政書士は暗記だけだと対応できない問題があるという見解の口コミ・評判が多かったです。
【まとめ】行政書士は暗記だけで受からないので理解重視の学習をしよう
行政書士試験は暗記だけでは対応できない部分が多く、受かりにくいことがわかりました。
着実に得点力を上げていくためにも日頃から暗記に頼らず、理解重視の学習を心がけていくことが大事です。
独学だと漫然と暗記に頼った学習になりがちですから、ただ問題集を繰り返すだけの勉強となっていないか定期的にチェックしましょう。
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